2025.12.5

ニューレジリエンスフォーラム         高市総理へ要望書提出

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災害に強い国づくりを目指すために経済界や様々な民間団体のトップで組織されたニューレジリエンスフォーラム(NRフォーラム)は、2025年12月1日、感染症や自然災害から命と暮らしを守るため、ワンヘルスの推進を含む要望書を高市総理へ提出しました。地震や豪雨の増加、新しい感染症の発生、環境変化による健康リスクの高まりなど、様々な危機が重なりやすい今、「分野をこえて連携し備えること」の必要性が背景にあります。

                                                     

要望書ではまず、災害・感染症・化学事故など、幅広い危機に一体的に対応できる「司令塔」の整備を提案。国と自治体が同じ指揮系統で行動できるようにすることで、初動対応の遅れを防ぐことを目指しています。

                                                   

また、事前防災から復旧・復興までを切れ目なく支えるため、「防災復興庁(仮称)」の創設や、防災の専門人材を育てる「防災大学校」の設置も要望しました。長期的に災害対応力を強化する体制づくりが狙いです。

                                                       

さらに、医療・福祉、運送、建設、警備、ボランティアなど、多様な分野が日頃から自治体と協力し、災害時にすぐ行動できるよう「平時からの官民連携」を深めることも求めています。こうした準備は、避難所運営の円滑化や災害関連死の防止にもつながります。

                                                     

加えて、NRフォーラムは今回の申入れの中で「ワンヘルスを推進すること」の必要性にも触れました。人・動物・環境の健康を総合的に考えるワンヘルスの視点は、感染症対策と環境・防災政策をつなぐ重要な考え方で、将来の危機に備えるうえで欠かせないものとしています。

                                                  

なお、要望書の提出には、全国都道府県議会議長会会長及び日本獣医師会会長として参加した藏内勇夫当協議会会長が「感染症は生物災害であり、感染症に強い国づくりが必要」と発言すると、高市総理は大きく賛意を表されました。

                                                       

NRフォーラムの提案は、国・自治体・地域・民間が協力し、複合災害や感染症に強い社会を築くための大切な一歩となるものです。

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