日本獣医師会の取り組み
「動物と人の健康は一つ。そして、それは地球の願い。」を
活動方針に
この協定に基づき、医師と獣医師の情報交換の場として2014年の連携シンポジウムー人と動物の共通感染症を考えるー「狂犬病のの現状と対策」に始まり、これまでに11回の連携シンポジウムを開催しています。
また2015年にスペイン・マドリードで開催された「第1回世界獣医師会ー世界医師会“One Health”に関する国際会議」において、日本獣医師会の藏内勇夫会長が日本医師会の横倉義武会長と共に講演を行ないました。さらに2016年に北九州市で開催された「第2回世界獣医師会ー世界医師会“One Health”に関する国際会議」では、ワンヘルスの礎となる「福岡宣言が採択され、世界に向けて発信しました。
第2回 世界獣医師会・世界医師会
“One Health”に関する国際会議
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1. 医師と獣医師は、人と動物の共通感染症予防のための情報交換を促進し、協力関係を強化すると共に、その研究体制の整備に向け、一層の連携・協力を図る。
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2. 医師と獣医師は、人と動物の医療において重要な抗菌剤の責任ある使用のため、協力関係を強化する。
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3. 医師と獣医師は、“One Health”の概念の理解と実践を含む医学教育および獣医学教育の改善・整備を図る活動を支援する。
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4. 医師と獣医師は、健康で安全な社会の構築に係る全ての課題解決のために両者の交流を促進し、協力関係を強化する。
左から藏内日本獣医師会長、チャンWVA次期会長、
ドォ-WMA元会長、横倉会長
日本獣医師会の取り組み
人と動物の共通感染症対策における
医療と獣医療の連携推進事業開始
福岡県獣医師会と福岡県医師会は2013年12月、ワンヘルスの理念に基づく学術協力の推進に関する協定を締結しました。このことを受けて福岡県は、県民に対してワンヘルスの新たな取り組みを進めるために「人と動物の共通感染症対策における医療と獣医療の連携推進事業」を開始しました。
同事業をすすめるにあたり、事業の方向性を協議し、また助言を与える目的で福岡県、福岡県医師会、福岡県獣医師会、県内保健所設置市(福岡市、北九州市、久留米市)、学識経験者で構成する共通感染症対策協議会が創設されました。この協議会は、福岡県のワンヘルス対策を進めていく司令塔の役割を果たしました。
日本獣医師会の取り組み
福岡県獣医師会と福岡県医師会は、2013年11月に日本獣医師会が日本医師会と学術協定を締結したことを受け、同年12月に福岡県庁において、服部誠太郎副知事の立ち会いもと、地方医師会と地方獣医師会としては全国に先駆けて学術協定を締結しました。
この学術協定を契機として、福岡県医師会をはじめとした関係機関と連携し、福岡県が実施するワンヘルス関連事業に協力して次の4つの取り組みを行ないました。
- ①共通感染症対策協議会
- ②人と動物の共通感染症の発生状況調査
- ③共通感染症対策訓練
- ④人と動物の共通感染症対策シンポジウム
ワンヘルスに関する動き
- 1993年
- WVA(世界医師会)世界⼤会ドイツ ベルリン宣⾔
- 1995年
- WVA(世界獣医師会)世界⼤会 横浜
⼈と動物の共通感染症の防疫推進や⼈と動物の絆を確提⾔
- 2004年
- WCS(野⽣⽣物全協会)が「One World-One Health」
マンハッタン原則を制定
- 2009年
- OIE(国際獣疫事務局)One World, One Healthを提唱
- 2010年
- ⽇本獣医医師会
活動⽅針「動物と⼈の健康は⼀つ。そして、それは地球の願い。」
- 2012年
- WVA(世界獣医師会)とWMA(世界医師会)覚書
- 2013年
- ⽇本医師会と⽇本獣医師会が学術協定を締結
- 2015年
- 第1回世界獣医師会・世界医師会ワンヘルス国際会議
スペイン(マドリッド)
- 2016年
- 第2回世界獣医師会・世界医師会ワンヘルス国際会議
北九州市 「福岡宣⾔」を公表
- 2017年
- 第33回WVA(世界獣医師会)世界⼤会 仁川
- 2018年
- アジア3カ国学術協定
- 2019年
- 東アジア3カ国獣医師会サミット 横浜市
- 2021年
- 第1回ワンヘルス国際フォーラム 福岡市
- 2022年
- 第21回アジア獣医師会連合(FAVA)⼤会(予定)福岡市